展覧会:  御即位記念特別展 正倉院の世界 2019年11月24日まで

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東京上野の国立博物館で開催中の正倉院展に行ってきました。雨の土曜日の朝10時に着き10分位で入館できました。日本語のみですが、音声ガイドもありました。

 最初に光明皇后聖武天皇のご崩御を悲しみ、756年に東大寺に愛用の品々を奉納なさった巻物が展示されていました。その序文ですが、光明皇后が夫を慕い悲しむ思いに読みながらもらい泣きしそうな胸を打つ文でした。現代文と英語、韓国語、中国語で簡単に説明されています。巻物の最後も聖武天皇の極楽浄土への導きを切に願う文章でとじられ、政略結婚であったにも関わらず、現代でも同じように亡くなった夫を思う気持ちが伝わって胸が熱くなりました。聡明さと福徳で現代もなお語り継がれる光明皇后のご人徳が伝わってくる文章です。

 さすがに1300年前の布地などは、もうすでに退色してしまい、着物などに興味がなければつまらないかもしれませんが、私は個人的に着物が好きだったので、シルクロードを経て伝えられ、かつ現代まで伝わる素敵な文様があり、このような帯があったら欲しいとじっくりと鑑賞しました。

圧巻は、当然、「螺鈿紫檀五絃琵琶」らでんしたのごげんびわ)です。8年かけて複製した模型が展示されていますが、古代東洋文化の最高傑作と言われる宝物をぜひ、まじかでご覧ください。琵琶の後ろにも回って必ず鑑賞してください。琵琶の音色が展示室に流されていましたが、とても原始的な弦の響きでした。

 家に帰ると、NHKでも音源が紹介されていたので、興味のある方は、その復元作業の詳細とともに再放送を探してみてください。

 前期、後期で展示品が多少変更されるようですが、会期が短いので興味のある方はお早目にいらしてください。

www.tnm.jp