2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第六章 非情なジャングル

燃え残った兵糧を詰めるだけつめ、ジャングルに逃げ込んだが、想定以上に早く食料は尽きた。生き残った兵も、昼間は見つからないように身を潜め水や食料を探し、夜ひそかに煮炊きをしようと試みた。敵軍の銃は性能が日本のそれより数段優れており、敵兵の姿…

読書感想: 「かまいたち」宮部みゆき 著

ベストセラー作家の宮部みゆき様の間違いない短編集、時代物です。 1987年と初期に書かれた短編を直した中短編集です。 「かまいたち」、書き物勉強している人、シナリオライター目指している人は是非おすすめします。作品的に、シナリオにしたらと妄想しや…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第五章 空爆-2

権太は、娘の元に戻りかけたが、何も伝えられない事に気が付いた。 権太は娘の目をまっすぐ見つめ敬礼をした。娘が立ち上がる。教会の漆喰の壁にろうそくの光を受け、娘の体の影が泣いているように揺れていた。大きくなってきたお腹の上に手を置き、ほっそり…

私見: 緊急事態解除は後が怖い

いよいよ緊急事態の解除のロードマップが東京都より発表されました。レベル1で飲食が10時までOKなど、少し緩すぎるのではないかと恐れています。 日本人に死亡者数が少ないのは、欧米で変異した強毒性が、人数あまり入ってこなかったせいではないかと疑って…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第五章 空爆

連合国軍の空襲は日本軍の予想をはるかに超え、反撃する間も与えず焼夷弾をまき散らした。炎で明るくなると次は、適格に建物の上に爆弾を大量に落として行く。洋二郎が書いた地図は、その夜落とされた爆弾で燃え二度と見る事はなかった。 二時間もしない間に…

私見: Windows UpdateのGoogle Chrome無視は暴力だ

ここ3日程、PCが突然ブルースクリーンになってしまう。Internetでは、storport.sysが悪さをしていると、解決策や無料プログラムが沢山調べられた。 フリーランスで翻訳で糊口をしのいで、昔のように会社のヘルプデスクもない。WAN環境でないから、仕事上で見…

読書感想: 「幻色江戸ごよみ」宮部みゆき 著

宮部みゆき様の短編集、時代物、心に染み入る短編集です。前回「本所深川ふしぎ草紙」が心が温かくなる真珠なら、こちらは、クリスタルのように心が凛となります。短編集の割には止まらなくなり寝不足です。 全編に哀しい情緒が流れています。江戸に生きる庶…

私見: コロナの出口戦略は財布と相談

皆様、日々、Stay Home、本当、大変です。コロナの出口戦略、ぶっちゃけ本音トークです。要するに、財布と相談して、飢える位なら、働きにでるしかない。 NYで言えば、トランプ大統領とNY州知事のバトル。経済か、感染予防か。 日本で言えば、ホリエモン…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第四章 異国の教会-3

「白湯をお持ちしました」 洋二郎の部屋の前で声をかけると権太は部屋へと入った。洋二郎が紙をひろげ、何やら書き込んでいた。権太を見ると、目で前に座れとテーブルの上の紙に視線を戻した。何をしているのかと湯呑茶碗を脇に置きながら、紙を覗き込むと権…

読書感想: 「本所深川ふしぎ草紙」宮部みゆき 著

名人芸、宮部みゆき様の短編集、時代物。大好きな短編集です。読後に心の中で宝石のようにいつまでも輝きます。ダイヤじゃない、心が温かくなる、真珠かな。 吉川英治文学新人賞を受賞しています。お江戸の町で起こる不思議な事件を、回向院の茂七が解決する…

読書感想: 「天狗風」霊験お初捕物控【二】宮部みゆき 著

時代物のエンターテイメントです。今風で言えば霊視能力を持つお初が奉行様の特命を受け、江戸の街で起こる不可解な神隠しの真相をさぐり、消えた町娘を取り戻す物語。 宮部みゆき様のリズムを刻むような安定した文体、読んでいても気持ちの良い助け合う兄弟…

読書感想: 「無双の花」葉室 麟 著

時は戦国末期、豊臣秀吉より西国の無双と称えられた筑後柳川十三万石の領主、立花宗茂が、関ヶ原の戦いで豊臣方につき負ける所から始まります。長い牢人時代を耐え、徳川家康にその律儀さこそ乱世を終わらせ太平の世の模範とせよと認められ、敵方であったに…

小説: わんぐっどていんぐ 第一部 戦中編 第四、五、六章

毎週発表中の小説のリンクをまとめました。ご一読ください。 わんぐっどていんぐ 第一部 戦中編 第一、二、三章 わんぐっどていんぐ 第一部 戦中編 第四、五、六章 <第七章> にほんブログ村 にほんブログ村 //

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第四章 異国の教会-2

やがて、洋二郎は娘と親しくなり二人で会えるために小さな家を探しだした。洋二郎はいつしか休みの度にそこに通うようになった。 権太は、世間体が悪いとか、日本の母親への報告など、洋二郎がどう考えているのか、口をはさむべきか悩みもした。しかし、娘を…

読書感想: 「震える岩」霊験お初捕物控 宮部みゆき 著

時代物好きには、たまらない宮部みゆき様、安定のエンターテイメントです。読んで安心、結末でほっこり。夜一人で読んでいても、怖くて読めなくなるような事もありません。(内容もさることながら文庫なら)重くもないから通勤電車でも読めない事もありませ…