2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

読書感想: 「ばんば憑き」 宮部みゆき 著

江戸時代を描いているのですが、昨日ニュースで聞いた胸が痛くなるような題材を描いています。だから、余計に哀切がぐっとこみ上げてきます。時代物でありながら、現代を描いてる。日本人の時代物好きにはたまりません。 とまらない、小説エンターテイメント…

読書感想: 「三鬼 三島屋変調百物語四之続 」 宮部みゆき 著

江戸時代を描いていながら、やはり現代が透けて見える。それが、「あやし」の世界を背景にして、今を生きる現代人に訴えかけてくる。それが、このベストセラー作家が売れる所以と思います。 三島屋のおちかさんが、いわゆる現代の人気女性司会者で、毎回お客…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第二章 召集令状 3

家に戻ると房や村人の思いもよらぬささやかだが心尽くしの壮行会で、権太は酒を飲まされた。皆のわざとらしい笑顔や、房の今にも泣き出すのをこらえた目が、この若者の定めを言葉にせぬままわかっていると伝えていた。 やがて、村人は万歳と何度も声を合わせ…

読書感想: 「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 」 宮部みゆき 著

面白い。寝ないで読んでしまいました。 ベストセラー作家の作品なので、質は最初から予想通りだったのですが、止まらなくなります。さすが、天才です。「あやかし」摩訶不思議な現実の話ではないのに、ちらりと現実の人情が隠されている。それで、止まらなく…

東京近郊情報: 桜、八分咲き 20年3月25日

皆様、いかがお過ごしですか。今日は、駅前までお惣菜の買物の途中、公園を抜けました。子供達がはしゃぎまわってました。こんな辛い状況下でも、元気ですね。濃厚接触は怖いのですが、子供は致死率低いから。。。 今日も美しい桜が見れました。 ↓ 小説書い…

東京近郊情報: 桜、六分咲き 20年3月24日

皆様、お元気ですか? コロナで憂鬱な日々ですが日本はまだ散歩ができる分、恵まれていると良い方に考えています。 今日、地元の桜は強風に揺らされていますが、ニュースで見る東京の毛利庭園程には開いていません。人間界の混乱にも関わらず、強風にも負け…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第二章 召集令状 2

祭りの前日なのに大雨が降り、今年は無理ではないかと村の衆が気をもんでいた。権太は仏間に陰干しされている白い衣装と、雨空を何度となく見に行き、明日は天気になってくれと祈った。この雨の中、花お嬢様はどこに行ったのか、房に聞こうと土間や井戸端を…

東京近郊情報: 一本だけ満開の桜 20年3月18日

皆様、いかがお過ごしですか? 私、へこんでおります。 ニュースはコロナ、株価、リストラ、オリンピックは開催を強行、中止の際もチケット代返金せずってへこむニュースばかり。 今日、一本だけ満開の桜、恐らく河津桜かと思いますが、あまりに美しいのでア…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第二章 召集令状 1

「権太さん、家に戻ってください」 奥様の佐和からの使いが、畑で土おこしをしていた権太に走り寄って来た。足を洗い土間に入ると、房の顔は今にも泣きそうだった。それだけで、権太は、ああ、来たなとわかった。庭伝いに仏間で正座し背を向ける奥様の背中に…

私見: コロナは、メンタル、抵抗力鍛えましょ!

夢見、悪くないですか。 (以下、灰色は読まないでも良い、現状です) 毎日増える感染者数と死亡数。NYダウはブラックマンデーのように記録的に下がる。こんな状況では、日本の年金を増やすために底上げし続けた株価は、目もあてられない状況になるだろう…

小説: わんぐっどてぃんぐ 第一部 戦中編 第一章 地主の家族-4

翌日、早速、洋二郎は権太を子供の頃から稽古をつけていた丘の空き地へと連れ出した。急な坂を登らなければならないこのわずかな平地まで耕そうとする小作人もおらず、天気の良い日には良く二人で駆け上り、竹刀を振った場所であった。士官候補生とはいえ、…