江戸時代を描いていながら、やはり現代が透けて見える。それが、「あやし」の世界を背景にして、今を生きる現代人に訴えかけてくる。それが、このベストセラー作家が売れる所以と思います。
三島屋のおちかさんが、いわゆる現代の人気女性司会者で、毎回お客様が自分の語りたい事を語っていくのですが、それが、実に面白い。おどろ、おどろしいお話の後では、時代劇よろしく、人情味あふれた三島屋の面々が、ほっとするような日常に引き戻してくれる。だから、ぞっとするような残酷なお話で、実は現代でもあるような話の後でも、次もまた読みたくなる。
とまらない、小説エンターテイメント界のかっぱえびせん。健在です。コロナなど、免疫力低下を避けるためにも、連休など睡眠時間確保が可能な時おり、お勧めします。
三鬼 三島屋変調百物語四之続 (角川文庫) [ 宮部 みゆき ]
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