子供の頃から英語が大好きだった。アメリカは憧れだった。お金を貯めては、貧乏旅行を繰り返し西海外サンフランシスコの路面電車に乗った時、ニューヨークでミュージカルを初めて見た時、本当に嬉しかった。
それがいつの間にか、アメリカの拝金主義が許せなくなった。多分、超格差社会の仕組みが作られ、ごく一部の人間だけが富み続け、搾取され続ける人間は一生浮かび上がれない、とてもずる賢いだけど残酷な人間が勝ち組と牛耳る国だと気づいてからだ。ケイマン諸島の脱税者リストにアメリカ人が少ないのは、合法的に脱税できる仕組みが国内にあるからだ。
そして、今回のコロナ禍の中でのデモ。平和に参加しているという人も三密の中、マスクもしないで肩を寄せ合っている。両手をあげて、密着してエアロゾル感染している。
意味がない。また、１０日後には死者が増えるだけだ。それがわかっていながらデモに参加せずにいられないほど、彼らは絶望し追い詰められているのだ。黒い渦を見るような不吉なニュースでした。
今朝、ニュースで、３１歳の黒人男性が、デモに参加した１６歳の少年を説得しているビデオを見た。
「４５歳のお前も怒り（死んでもかまわないと言う）。３１歳の俺も、１０年後も変わらない。俺たちはまた同じところにいるしかない。怒っている。だが、１６歳のお前は違う。お前は、（この怒りに身をまかせるな。）より良い方法を見つけだせ」
Come up with a better way.
このニュースを見て、涙がでました。どんな脚本家でも絞り出せない。リアルな言葉の力。アメリカの社会の根底で、失業率も死亡率も一番高い有色人種の社会で生きる３１歳の男が、デモに参加している１６歳の少年に、血がつながってもいない青年に、より良い方法を探せと訴えているのです。（ここで怒りにまかせたまま撃たれるな）
「トランプ大統領は銃で撃つと言っている。お前は違う事をしろ。より良い方法を見つけだせ」
白人警官に八分間窒息死されたフロイドさんの弟さんの、暴徒化したデモをやめるように、兄はそれを望んではいないという演説も感動しましたが、このデモに参加しながらも切々と１６歳の少年に違う生き方を説いた男性のビデオに良識をかんじました。
力強い男性の言動に感動した人々が多かったのでしょう、アメリカのニュースでも取り上げられていました。
昨日、常識がない世界の混迷と書いてしまいましたが、まだまだ信じられる。何の権力もない市井の人々に、叡智が光ってみえ安心しました。ワシントンでホワイトハウス前の平和的なデモを蹴散らし、整列させた警官に守られ教会の前で聖書を持ち立つトランプ大統領の映像と、デモで混乱している中で１６歳の少年により良き未来を模索しろ、ここで流されてはならないと説く３１歳の男性の姿、どちらがより多くの人間の行動を変えさせる力があるでしょうか。
もがきながらも、新しい時代へと動きだしている、そしてどす黒い渦の中にも、きらりと光る叡智が道を照らしだす。見知らぬ隣に立った１６歳の少年に、無駄死にするな、より良い将来を模索しろと説いた３１歳の男がいた事を伝えたくて、急ぎ書きました。
https://www.cbsnews.com/news/curtis-hayes-calls-on-people-to-find-a-better-way-to-protest-injustice
Powerful Message, we all need to wake up especially our Black Men
追記： 6/6現在、略奪は下火になったそうだ。物議をかもしたト放火ランプ大統領の「軍」出動発言は、実際には砲弾を民には向けられる事がなかった。賛否あるけど、こういう一種捨て身なまでに国のために働くトランプ大統領を、実は私は、個人的に評価します。ノーベル平和賞とかとりながら実は中国をここまで強大化させてしまった口先だけの美しいオバマ様よりよほど「良い仕事」してくれてると思うのよね。
この二人のどちらをどう評価するかで、最近は、その人物がわかるなと、結構、良く男の人に聞きます。どういう生き様、価値観の男かなって知るのも良いかも。起承転結、結果まで評価したうえで、今どう現実の問題に対処しようか。どの位、実戦で鍛え上げられた判断能力してるか。
ま、５０年後の公文書公開されないと真実はやぶの中。ましてや私は生きてないけど。
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小説書いてます。ご一読いただければ幸いです。
わんぐっどてぃんぐ: 第一部 戦中編 (恋愛小説 ファンタジー)
