世界的成功をおさめ、さらなる成功を期待された27才の青年がつぶやいた一言。
（運に）氷に嫌われた。
自ら決めた事に挑戦をし続けたが、失敗に終わった。
努力は報われなかった。
そして、何度も涙を流した。
twitterでは、金メダリストよりも、27才の青年の動向の方が、何度も世界一になったと、報道が過熱した。唯一、メダルを狙うべきだ、ジャンプに固執するべきでないと公式に発表したのは、伝説の世界王者プルシェンコだけで、国民的大スターの判断を公式に変化球ながらも苦言を呈した日本人は、さんま師匠だけだった。
羽生結弦に勝って欲しかったプルシェンコの愛ゆえの悔恨「4回転アクセル必要なかった」（THE ANSWER） - Yahoo!ニュース
羽生結弦のねんざ公表 さんま「言ってほしくなかった」に賛否両論の声〈dot.〉（AERA dot.） - Yahoo!ニュース
なぜ、これほどまでの共感を生むのだろうか。
（運に）嫌われた。
一般人なら、日常的に思わざるえない、30年不況、コロナ、超格差社会に生きる我々が、日ごろ感じている、そのままだ。
努力は報われなかった。
人生なんて、そんなもんだと、庶民は何度つぶやく事か。。。
27才の天才と仰ぎ見られる青年の素直な負け発言に、人々の魂が共感したのだ。
話変わって、15才の天才アスリートから、基準量の200倍の心臓の薬が出てきた。あまりの事に、驚きあきれて、噂が噂を呼んだ。あろうことか、母親までもが、心臓の薬を飲んだおじいちゃんのグラスで飲んだと口裏合わせまでし始めた。見目麗しい15才の娘は、転倒が続いた試合後に泣きじゃくるばかりで、その姿が人々の同情を引いた。
なぜ、これほどまでに憶測が憶測を生むのだろうか。真実は決して、西欧側に伝えられる事はないだろうに。
以外にも、15才の小娘がライバルに勝つために、1000円で薬局で買えるらしい薬を口にしたのではと疑う人は少ない。
超格差社会で、食べるものにも事欠くような庶民の生活があるという。それを考えれば、長期的には娘の健康さえむしばむほど薬を飲まされていたにも関わらず、同調するしかなかった母親の心情を、恐ろしいととるか、哀しいととるか。
話は変わって、私の本当の祖父は、27才で軍艦の中で死に、髪の毛1本返ってこなかった。
まさしく、運に見放され、（学校で主席の人だったのに）努力など、全く報われない人生であった。
最近、ウクライナ情勢が懸念される。まさかの有事になれば、前線に送られるのは、つましい生活しかできない庶民の20代の若者だ。我々は、また、運に見放され、努力など全く報われない人生に翻弄される民衆の姿を見ざるえない。
フィギュアスケータ―の羽生選手のエキシビションでの力強い「春よ、来い」をご覧になっただろうか。今までよりもさらに思いが伝わる力強い滑りだった。天才でさえも、年齢的に己の限界を知り、オリンピックという舞台に思いの限りをこめた気迫を感じた。
純粋に一つの事を極める、その生き方そのものが、共感を巻き起こす逸材である。一緒の時代に生まれてくれて、ありがとう。そして、27才の若者が、純粋にスポーツに命を懸ける事ができる平和な時代の、自由に好みを選べる民衆に生まれた事に、心から感謝したい。
↓ 小説書いてます。ご一読いただければ幸いです。
わんぐっどてぃんぐ: 第一部 戦中編 (恋愛小説 ファンタジー)
