私の母が育った田舎は、男尊女卑が著しい。
女の分際で茶も入れられない、
女の分際で、飯もまずいか。。。ま、料理はまじで下手だけど。。。
俺は男だからと、あぐら掻いてとぐろを巻いている。
ガン末期のおじが最期に墓参りをと懇願したその願いさえ、
それはあなたの問題ですね、と捨て台詞をはいた甥っ子。
人として恥ずかしいとも思わないのかと、びっくりして聞いた私。
なんて、哀しい人間に育ってしまったんだ、この甥っ子は、、、
多分、死にかけで、もう、何の利用価値もなくなった人間に対する時が、
その人間の魂の真の姿だと思う。
医者とか社長とか、有名大学とかそういう事でなくて、
そして、それがわからない人間とは、それが先生だろうが、何だろうが、
女の分際は絶対に関わってはならない。
台風が首都圏を直撃して、行きは何とかなりそうだが、帰りが進路によっては交通混乱が十分に予想される。
女の分際なので、まさか、空港に雑魚寝となると、ゆっくり寝る事はできない。家には年寄りがいて、感染症にかかれば、あっという間に、、、
女の分際なので、できればあまり危険が予想されるのであれば、安全を第一に考えたい。
いかんせん、私、女の分際でございますので、誠に申し訳ありませんが、
今年の、おい、茶、
おい飯、
おい、庭の草むしり。
おい、コーヒー
おい、洗濯
と、あなた方の女中として、ただ働きのために10万円近く使って墓参りに帰る事はできません。しかも、スーパーで買う食材は全部、こちらが買い物に行き、払い、料理し、男どもは喰らい、あげく、悪口の限りをつくす。茶碗も洗う。一日、3食、これが続く。男は全部で7,8人、とにかく車座になって絶対動かない。俺は男なんで、、、、
女の分際はその合間に洗濯、そうじ、座ってお茶飲みたいが、私の母は血が半分しかつながってないから、
お前に飲ませる茶もなければ、座らせる座布団もないので、ある。。。
あの人達は、ただ働きしてもらえる女が皆逃げるから、親戚縁者の女とみれば、帰ってこい、墓参りもしない親不孝者とまたぞろ、悪口ざんまいである。
いかんせん、女の分際でございますので、ご理解いただければ幸いでございます。
ましては、私、血が半分しかつながっていない叔母から、
お前に飲ませる茶もなければ、座らせる座布団もないと、
血がつながっている実の祖母のお葬式でさえ、いびられた。
末期にさえ、会わせてもらえなかった。
墓参りには帰れないのが、お盆の時期には、誠に申し訳ないと、
子供の頃に見た、入道雲と青い空を思い出し、遠い空の下で、
ごめんなさい、帰れないと手をあわせるのである。
いろいろ切ない、お盆だ。
御身、ご大切に。
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わんぐっどてぃんぐ: 第一部 戦中編 (恋愛小説 ファンタジー)